2021.04.12 インフォメーション

海藻のすすめ

1. はじめに
日本人は世界でも、多くの海藻を食べる民族です。
和食には、欠かすことのできない海藻ですが、海藻食は食物繊維以外にも健康に有用な成分が豊富に含まれ、日本人の長寿を支えているといっても過言ではありません。
皆さんの食卓には、今も海藻があるのではないでしょうか?
例えば、海苔、佃煮、乾燥ワカメなど、置いていると思います。
コンビニのおにぎりも海苔で包まれ、その中には昆布も入っています。
お茶漬けにもふりかけにも海苔が入っています。
みそ汁のわかめ、出汁の昆布、ひじきの煮物、海苔の佃煮、モズク酢、海苔入り卵焼きなど多くの料理に海藻が使われています。

2. 海藻の有用成分
海藻の栄養と言えば、ヨウ素が思い浮かぶのではないでしょうか?
ヨウ素は代謝をつかさどる甲状腺ホルモンの合成に必要です。
ヨウ素と甲状腺ホルモンは、記憶力を高める作用もあるので、認知症予防に海藻はお勧めです。
また、ミネラルのカリウムも豊富に含まれます。血圧の高い方は、昆布、ワカメ、ひじきを活用するべきですね。
それだけではありません。免疫を維持するためにもカリウムは重要です。詳細は各種論文に譲りますが、海藻をよく食べると免疫が高くなる可能性だけではなく、先ほど述べた長寿やお通じ改善にも関係するのです。
海藻の有用成分で次に有名なのはフコイダンではないでしょうか?海藻類のヌルヌル成分にフコイダンが含まれます。海藻の乾燥重量の4%ほどがフコイダンです。
フコイダンは熱に強いので、加熱料理もOKです。むしろ加熱すると吸収がよくなるので、お勧めです。
乾燥刻み昆布が販売されていますが、水で戻すとそのヌルヌル成分が出てきます。
それを捨てずに加熱して下さい。
スープにしても、炒め物にしても活用できます。
フコイダンは、免疫増強作用、抗アレルギー作用、整腸作用があり、さらに炎症性サイトカインと呼ばれる肺炎の重症化をもたらす物質の放出を抑制し、現在まだ日本でも感染者がいる新型コロナウイルスによる肺炎重症化の予防にも有用である可能性が指摘されています。
また、紅藻に分類される岩ノリや寒天やところてんの原料となるテングサ、フノリのエキスは、エボラ、HIV、SARS、C型肝炎に対する有用性を指摘する報告があります。ウイルスに抵抗する作用があるようです。
ウイルスの感染を防ぐには、海藻も活用できるのです。

3. その他の有用成分
それ以外にも、ビタミンAやビタミンB2、フコキサンチンという成分が含まれています。
フコキサンチンは、美白効果や抗酸化作用、癌予防効果、抗肥満効果、抗炎症作用があるとされています。海藻に含まれている成分ですが、海藻を食べる牡蠣やホヤにもフコキサンチンは含まれています。海藻では、昆布、ワカメやアカモクに多く含まれます。
皆さんも一度は見たことのある、全国版美容系テレビ番組の医療監修をさせて頂いたことがありますが、その際にフコキサンチンを用いた検証をしたところ、見事にお肌に美白、美肌がもたらされたことがあります。でもその場合は皮膚に直接塗布したフコキサンチン効果ですので、海藻摂取が直接的に効果あるか、と言われればそうではないと思います。とわいえ、海藻の摂取はあらゆる面でお勧めなのは、間違いありません。
でも、甲状腺疾患を患っている方の海藻類摂取は、医師から制限がかかっていると思いますので、気をつけて下さい。ぜひ主治医に相談して下さい。

4. 平良お勧め海藻料理
乾燥刻み昆布を水で戻して、炒め物を作ります。肉やお好きな野菜、魚介類を入れたチャンプルーもお勧めです。
昆布と煮干しで出汁を取って、前日から水で戻したフノリを入れて味付けしたスープは、とろっとした食感があって、以外と美味しいです。アオサの汁もいいですね。モズクの味噌汁もお勧めです。

5. まとめ
今回は海藻についてまとめました。
この記事を読まずしても海藻については、日頃から食べている人もいるかもしれませんが、現代の若年層においては、海藻類の摂取がかつての日本人に比べれば海藻類の摂取量は低下しています。
長寿の鍵を握る海藻を私たちの子孫にも広めるために、海藻の重要性を説くよりも、海藻を食卓に多用することが、今後の日本を背負う長寿民族としての日本人育成になるのではないでしょうか?
ワカメ、昆布、海苔、モズク、アオサ、青のり、ひじき、寒天、ところてん、フノリ、あらめ、それ以外にもたくさんある海藻、これを機にいろんな調理法で食してはいかがでしょうか?

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